トカゲなる日々

劇団万国トカゲ博覧会の生態

2014年に読んだ本

今年も色んな本を読みました。
面白い本はそこそこあったのですが、「2014年に読んだ本はこれ!」という一冊が見つけられなかった様に思います。それはもちろん本の出来不出来などではなく、相性やタイミングにもよるでしょう。
毎年運命の本との出会いがあればもちろん幸せですけれど、そうでない本も多くあるのだから、くさらずに行きたいと思います。結婚したい人と出会えないからといってお見合いを止めてしまうのはもったいない、と言う人は結婚相談所の絶好のカモですが。

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稽古が始まりました

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sputnik.さんの稽古が始まっています。
私が稽古場にお邪魔して写真を撮っているということは、今回も不肖成瀬が音響を担当する訳でして。
本家ブログにはいつ情報がアップされるのかしら。

想像の力

「さ、さ、悲しんだり、泣いたりするのはよそう。そんなことをしていてもらちがあかない。私が生き長らえるなら、ルーカン郷の死をいつまでも悲しむだろう。しかし私の死期は刻々と迫っている。だから、この名剣エクスカリバーを持って、あそこの水辺に行き、水中に剣を投げこんでくれ。戻ったら、そこで何を見たか、報告してくれ」とベディヴィア郷に命じた。
「王さま、御命令どおりにいたします。すぐ御報告に戻ります」と言って、ベディヴィア郷は出かけた。みちみち彼はこの見事な剣をつくづく眺めた。つか頭も、柄も全部宝石でできている。そこでベディヴィアはこう自分に言いきかせた。
「私がこの高価な剣を水中に投げても、何の利益にもならないどころか、大損失になる」
そこでベディヴィアは木の下にエクスカリバーをかくした。大急ぎで、王のところへ立ち戻ると、水辺へ行って、水中に剣を投げ入れたと報告した。
「そこで何を見たか?」と王がたずねた。
「波と風以外は何も見ませんでした」
「うそをついているな。すぐ取って返し、命じたとおりにせよ。お前はわしにとって大事な人だ、さあ、けちけちせずに、投げすててくれ」
そこでベディヴィアは取って返し、剣を手にとった。こんな見事な剣をむざむざと投げこむのは罪悪であると思われたので、また剣を隠して、立ち帰り、水辺に行って、命令どおりにしたと報告した。
「そこで何を見たか?」と王がたずねた。
「波が寄せては返すだけでございました」
「このうそつきめ、これで二度もわしをだましたな。今まであれほど私が大事にしていたお前が、気高い騎士という評判のお前が、高価な剣に目がくらんで、私をあざむくなどと、いったい誰が考えられよう?さあ、さあ、早く戻った。お前がいつまでもぐずぐずしているので、私の命は非常にあぶなくなってきた。体が冷えてきた。もしまた今度私の言いつけどおりしなかったら、見つけ次第、この手で殺してやる。きっとわしの金目の剣欲しさに、お前はわしが死ねばいいと思ったのだろう」
ベディヴィアは出かけてゆき、剣のかくし場所へ行くと、さっと取りあげ、水辺へ行き、剣のつかに腰帯をまきつけ、力まかせに水中遠くへ投げこんだ。すると一本の腕と手が水中からぬっと出て、その剣を受けとめ、剣を三度振ると、剣をにぎった手は水中へ沈んだ。
そこでベディヴィアは王のところへ戻り、目撃したことを報告した。

T.マロリー 「アーサー王の死 中世文学集Ⅰ」 W.キャクストン(編) 厨川文男、厨川圭子(編訳) 1986年 筑摩書房


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