トカゲなる日々

劇団万国トカゲ博覧会の生態

本を薦めたり薦めなかったり

子どもの時から本の虫でしたが、読書感想文の課題図書はどうにも好きになれませんでした。小学生の頃は特にシャーロック・ホームズシリーズを血道を上げて読んでおりましたが、学校の先生には「また人が死ぬ本ですか」と嫌な顔をされた記憶があります。モリアーティ教授の部下だったのかもしれません。

中学・高校時代もその手のミスマッチには事欠きませんでした。課題図書でなくとも「大文豪の代表作を読みなさい」という無言の圧迫はありますよね。
堕落論」がピンと来なかったのは、そもそも評論が苦手なせいかもしれません。それきり坂口安吾とはお別れしておりまして、後年「夜長姫と耳男」やら「青鬼の褌を洗う女」やらの短編小説を読み、もっと早くに読みたかった!なんでこっちを先に薦めてくれなかったんだ!と理不尽な怒りに燃えました。
あと「雪国」もさっぱりでしたが、これは大人にならないと読めないですね。あんなエロジジイの書いたものをしみじみ味わう中学生が居たら嫌過ぎます。

何故こんな恨み言をつらつら書いているかというと、先日in→dependent theatreにてCritical Creation「souvenir - episode4」を観て来たからです。episode4というからには1も2も3もありまして、全4作を観た者としてはなかなか感慨深うございました。 それはさて置き、青少年の保護の為に検閲制度が敷かれている世界のお話だったのです。
読書感想文と検閲を同等に扱うのは乱暴過ぎますが、「これを読め」だの「あれは読むな」だの、好き勝手ばかり言いやがって、手前ら一体俺の何を知ってるってんでえ!とは思います。ここだけの話、私はサドを何冊読んでも鞭を打ってみたい気にはなりませんが、ヤッターマン(しかも初代)を見て少女趣味を理解しました。読者にとって何がどう有害か、誰がどうやって予測できるというんです。

しかし「読みたくもないものを勧められる」「読みたいものを読めないことがある」ということは、ネット上では割とあります。R指定商品のアクセス制限はともかくとして、Amazonのおすすめは何らかの統計に基づいているのか、単にAmazonが売りたいだけなのかよくわかりません。とりあえず丁寧なカスタマイズ方法の載ったサイトを見つけたのでご紹介。
そっとプロジェクト@DION 4.0 ― Amazonの「おすすめの商品」は、たまに「お掃除」してあげると良い

法が制定された結果として流通が規制されるのであればそのプロセスは目に見えますが、情報関連の法はまだまだ未整備です。どの様な行為が問題であるのか、法どころか多数間での常識すらも確立されていません。ネット書店が広告等を使って全力で『好ましい』本をお勧めしたり、検索結果のフィルタリング等で地味に『好ましくない』本をお勧めしなかったり、読者がはっきり問題として扱えない部分で本の流通の統制に加担することがないように祈ります。ほしい物リストとか、騒がれたものの結局解決してませんしね。
青少年健全育成基本法が提出された際に日本図書館協会が発した見解を引用して終わりです。

青少年社会環境対策基本法案についての見解

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