トカゲなる日々

劇団万国トカゲ博覧会の生態

所有感

幾度か書きましたが私は図書館のヘビーユーザーで、本は基本的に買いません。一回読むだけのためにお金はかけない主義です。 端から端まで読んだ本に「これはずっと手元に置きたい!」と所有欲を掻き立てられた場合は、お金を出して買います。一回デートして別れる筈が、入れ上げちゃってお持ち帰りに至る様なもんでしょうか。そんなのやったことありませんけど。

電子書籍の弱みの一つに『所有感が薄い』というのがあります。何ともごもっとも。 これへの対策としては、現在のところ

  • グッズ等と抱き合わせ販売する
  • そもそも所有することに価値が薄い本(雑誌、フリーペーパー等)をメインに展開する
  • 電子書籍用本棚を作る

等が提案されている様です。

しかし多くの個人ブログや掲示板などで「音楽の流通形態がCDからデータダウンロードに代わった様に、紙の本もいつか電子書籍に淘汰されて、本を所有するなどという感覚は過去の遺物となるのではないか」という意見も見られました。旧世代の人間からすると寂しい限りです。
というかですね、個人的には本の所有感とCDの所有感なんて比べものにならないんですよ。同等に扱うのは無理があります。(世の音楽愛好家の方々、阿呆が勢いで吠えているだけですから勘弁してやって下さい。)音楽を一曲ダウンロードしたところで、楽しいのは音楽の流れてる間のせいぜい5、6分でしょう。本が一冊あれば、どう短く見積もっても2時間は充実した時間が得られるんです。(アルバムは長編小説に匹敵するという音楽愛好家の方々以下略)そして繰り返し読める。一生読める。本は一生ものですよ。(それは音楽も同じという音楽愛好家以下略)そんな貴重品の存在感がファイルのアイコン一つってそんなの耐えられますか。(だからそれは音楽も以下略)もっとはっきりした形の手応えを求めるのは当たり前でしょう。(以下略)

こんな私が敢えて電子書籍なりの所有感とやらを考えてみますと、それはある意味『手垢感』かなと思います。
紙面の汚れる筈のない電子書籍に付く手垢とは何ぞや。それは、自分好みにカスタマイズした文字色やフォント、気に入った箇所に付けた付箋やらではないかと。ある意味マーキングです。自分の電子書籍コンテンツと人のそれを比べると違いが一目でわかる。おお、手垢万歳。
がしかし、これって「タイポグラフィ」の項で書いたことの逆ですね。読者がハード的・ソフト的にそれができるのが必要条件なんです。うーん。
コピー禁止というのは既に採られている方法ですが、このユビキタス時代に逆行してますよね。あと容量が1GB位あったらさすがに所有感あるなと思いますが、それもちょっと…
とにかく紙の本が電子書籍に淘汰されるかどうかは置いといて、何とかして電子書籍にも所有感ができるといいなあという話でした。

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