トカゲなる日々

劇団万国トカゲ博覧会の生態

社会との関わり方

ベトナムから遠く離れて」 1967年 フランス
監督:アラン・レネ、、ウィリアム・クライン、ヨリス・イヴェンス、アニエス・ヴァルダ、クロード・ルルーシュ、ジャン=リュック・ゴダール

『沈黙は共犯に値する』というスローガンの元、当時の(主に)フランスの映画監督達がベトナム戦争反対運動の一環として作成したオムニバス映画です。
私が観たのは随分前で、そして正直よくわからなかったんですが、それでも何となくプロパガンダ臭がしたのを覚えています。
前にも似たことを書いた気がしますが、現代の観客は芸術作品に籠められたバイアス(補足すると偏見の無い人間はこの世に居ません)や政治的・社会的メッセージを一昔前よりは敏感に察知できる様になりました。だからむしろ安心してメッセージを籠めた作品を世に流布することができるとも言えます。ただそういったメッセージ性が強い作品はあまり芸術的にはおもしろくないというのはよくある話。芸術的に劣る作品は世に出す意義がないかというとそんなこともないですけど。

うちの近所の駅はアカペラサークルやらBI● ISSUEやら常に誰かが大声を出している場所で、選挙の時期はそりゃもうえらい騒ぎです。
それが最近、政党ではない市民団体の政治活動が活発になった気がします。原発とか憲法とか、世情が騒がしいせいでしょうか。
芸術に関わる者ももちろん俗世と無縁ではありません。主義主張があれば普通に署名やらデモやらに参加したら良いのですが、それを自分の作品とつなげよう、自分の作品でもって声明に替えようという発想は自然なことに思います。しかしそうして出来上がる代物が良作かというとハードルは高く、しかも創作時間は当然かかるので、ちんたら書いている間に世情はどんどん動いて行ってしまうのです。

平田オリザ氏の「砂と兵隊」は2003年の自衛隊イラク派遣を受けて書かれた2005年初演の作品ですが(氏の頭の中の時系列はもう少し違うかもしれません)、未だに古びない上に素晴らしいクオリティです。
こういうのを見ると諦めちゃいかんよなと思います。時間がかかっても社会に問いかける良作を作る意義はあります。

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