トカゲなる日々

劇団万国トカゲ博覧会の生態

前と違うこと

昔々、稽古をやったり役をやったりして、ピーター・ブルックが来て、「今日のあれは良かった」と。それで「明日どうする」と。今日これが良かったんなら明日もやりたいじゃないですか。安心。それが、「今日良かったから明日どうする」って。
たまに稽古なんかやると、「それいいけど、それ前に観た」って言われるんですよ。
あの方は絶えず絶えず、その人に自分で次のものを発見させようと促すのがうまいんです。
ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」 サイモン・ブルック監督 2012年
笈田ヨシのインタビューより


解説しておくと、笈田氏は俳優で、演出家のブルック氏とは長いお付き合いなのです。

言ってることは非常に正しいんだけど、言われた役者は涙目だろうなあ。。。
生であることが演劇の売りなので、固まらず常に変化し続けることは演劇として正しいあり方だと思います。が、多少は固めていかないと本番に間に合わない、という興行的事情もあるのです。
演技が不安定なのと変化することはまた別の話ですし。

ちなみに脚本家がこれを言われると涙目で沈没します。
「それ前に見た」と言われたことの無い物書きって居ないんじゃないでしょうか?どんな売れっ子でも大家でも言われたことがあるものなのでは?世の中には「作家の最期の作品は処女作のオマージュだ」みたいな言葉もある位ですから。もしかしたら一生に書けるものは一つしか無いのかもしれない、とすら思っております。
本当に「前に見た」と言われないことを書くには、役者が「前に見た」と言われない演技をするよりも大変な気がするんですが、そんなことを言ったら役者に怒られますか?同じですか?

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