トカゲなる日々

劇団万国トカゲ博覧会の生態

物語の活動範囲

sputnik.のスズキ氏と茶をしばきながらダベった話。
確か平田オリザ氏だったと思いますが自信がありません。ワークショップか何かで「自分の一つ前の世代は、演劇をやっているというだけで警察にマークされた」という様な話をしておられた気がします。つまり共産党だと思われたのだとか。
演劇がかつては政治的プロパガンダに使われていたことを示す一つの例、という程大した話でもありませんけれど、演劇でなくとも物語、ポエジーは昔はもっと政治や社会運動に寄与していた様な気がします。損得勘定ではなく浪花節が人を動かした例は、歴史の教科書を見ればいくらでもあります。
それは今でも局地的なところには見られるけれど、昔と比べると規模が縮小した様な、そんな気がするのは私だけでしょうか?
現代に流行しているポエジーの一つに環境保護がありますが、それ単体では決して人を動かしません。どころか利権やら技術やらの横槍情報が散々入った挙句に「難しい問題ですが頑張りましょう」みたいな曖昧なオチが付くのが通例です。save the earthとかいう言葉にまとわりつくふんわり優しいイメージの主たる機能は広告塔であり決して本質を表してはいない、そういったことが共通認識として一般市民にもここまで広がっている時代は無かった様に思います。 

これは恐らく、時代の成熟であるとか情報メディアの発展ということの結果なのでしょうが、これによって演劇や物語がどうなったかというと、フィクションのくくりから外に出て行き辛くなってしまったのではないでしょうか。外に出て行こうとしたところで、どれだけ優れたプロパガンダ演劇でも「これは所詮はお話だから」ということで片付けられてしまうのです。
物語は現実をわかりやすくするという意味で優れたツールではありますが、物事を単純化してしまうという点では危険です。皆が物語の危険さを知っている現代は良い時代ではありますが、物語の立ち位置はこれからどうなるのか。どのフィールドをメインとして展開して行くのか。物語を作る者としては考えておいてもよい事柄であると思います。
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