トカゲなる日々

劇団万国トカゲ博覧会の生態

二人称

このところ興味があるネタの一つに二人称があります。
英文法を習うまで耳にする機会の無い言葉ですね。この世には一人称・二人称・三人称があると教わりましたが、二人称なんてほとんど使わないのにわざわざ変化形を覚えないといけないのが未だに理不尽だと思います。
一人称小説・三人称小説は普通にありますが、二人称小説は滅多にありません。というかそんなものあるのかと思っていたら、ごく稀に遭遇します。三人称と違うのは語り手の主観が入ること、一人称と違うのは相手に語りかける言葉であることです。
二人称の魅力は世界の狭さにあります。一人称といっても語り手の視点から物語を追うだけの小説もあるのに、二人称では語り手の主観ががっつり入ります。そもそも人間は自分のことならともかく、他人のことを延々と語る生き物ではありません。それが二人称において、語り手が自分ではない誰かについて語り続ける、その執着は自然と世界を狭め、濃密な空気を作り出します。
さて、これを芝居でやるにはどうすれば良いか。舞台や映像で観る場合、観客は結局は三人称として外から眺めざるを得ないのですが、近いものができないのか。

二人称で語りかける相手が舞台上に存在しない場合:
役者はみんなシャーマンの役で、霊に向かって話しかけるとか。オカルトですね。宇宙人や遠くの人と交信するのであれば、スクリーンなど小道具が使えます。

二人称で語りかける相手が舞台上に存在する場合①:
舞台上に仏像がある場合、同上。

二人称で語りかける相手が舞台上に存在する場合②:
舞台上の人間を指す場合、語りかける相手がそれに返事をして会話が成立すると、普通の三人称になります。故に相手は返事をしないとすると、
 ・相手は寝ている、死んでいる
 ・相手は聞いてない、返事をしたくない
 ・相手は話し手と同じ空間上に居ない、話し手の言っていることがわからない
 ・相手は言葉を発することができない
等等。

二人称で語りかける相手が舞台上に存在する場合③:
役者が観客に語りかける場合。
……なんかダサい。やりようによってはダサくならないんだろうけれど、観客が目の前に居るという芝居の特質を活かせると思うんだけれど、なんだかなあ。

何にしても一方的に話し続ける形だと、役者の負担とか全体の尺とかアレかなーと思うので、何とかうまい手立てはないものでしょうか。と今回も問題を出すだけで終わる訳です。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://tokageexpo.blog.fc2.com/tb.php/79-427a1b95
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad